できれば楽して英語の勉強がしたいなあ。洋楽を聴いたら英語力がアップするのかなぁ。
そう思っている方も多いと思います。実際に洋楽を聴くだけで英語が聞き取れるようになったら楽ですよね。
あたり前ですがそれだけで英語が聞き取れるようにはなりません。
ただ洋楽を聴くのが無意味かというと、そんなことはありません!効果はあります!
そこで今回は、独学で英検準1級を取得し、50曲以上の洋楽を聴いてきた私が効果を感じた勉強法をご紹介していきます。
- 洋楽を使った勉強法が向いている人
- 洋楽を聴いて勉強するメリットとデメリット
- 学習教材にする曲の選び方
- 洋楽を使った効果的な聴き方
洋楽を使って英語学習するのに向いている人
洋楽を聴いて英語が勉強できるなんて理想的ですよね。音楽を聴くことが嫌いな人はいないし、楽しく勉強できます。
ただ、向いている人とそうでない人がいるのでここでお話しておきます。
向いている人の特徴① 中級レベルの英語力がある
まず、学習教材として洋楽を選ぶ場合は、ある程度英語の基礎ができている状態が望ましいです。
というのも、基礎英文法、基礎英単語がほとんどわからない状態で英語の歌を聴いても、歌詞を見ても意味が理解できないからです。意味がわからない歌をいくら聞き流していても永遠に理解できるようにはならないんです。
たしかに、英語のリズムやイントネーションに慣れるという側面はありますが、それ以上得られるものがないんです。
歌詞を見て知らない単語を少し調べれば理解できるレベルにあれば、構文、単語の使われ方、発音の仕方が頭に入り効果を発揮します。
向いている人の特徴② 洋楽が大好きな人
洋楽を聴くことが大好きな人にとっては効果的なリスニング教材です。
というのも、洋楽をリスニング教材にするなら同じ曲を何度も何度もリピートして発音の仕方を分析したり、真似をして歌ったりする必要があり、洋楽にあまり興味がないと同じ曲を聴くことに飽きてしまいます。
洋楽が大好きであれば、とことん同じ曲を聴いて完コピしたりすることで発音が上手くなりリスニング力もアップします。
向いている人の特徴③ 普段の学習に変化をつけたい人
机で文法書を読んだり、単語を覚えたりするなども大事な勉強ですが、単調な勉強は飽きてしまって継続しにくい面があります。音楽をスパイスにすることで勉強にメリハリがつき楽しく学ぶことができます。
英語学習は継続が大事なのでモチベーションの維持が大事で、学習を楽しむことが鍵になります。普段の勉強スタイルに飽きてきた人にはおすすめの学習法です。
洋楽を英語学習教材にするメリットとデメリット
洋楽を聴くことは英語力の向上に繋がります。しかしながら、洋楽リスニングを学習教材に選ぶことはデメリットもいくつかあります。
ここではメリットとデメリットについて触れていきます。
洋楽で英語を学習するメリット
まずはメリットについては以下の3点です。
- 楽しく学習できる
- リスニング力アップや発音上達につながる
- 単語やイディオムが頭に残りやすい
順番に解説していきます。
メリット① 楽しく学習できる
この学習方法の醍醐味です。楽しく英語に触れられるのがいちばんです。
単語暗記や文法学習などの単調な勉強に「楽しさ」を加えられます。
メリット② リスニング力アップや発音上達につながる
洋楽を聴くことはリスニング力の向上や発音上達につながります。
同じ曲をずっと聴いたりマネして発音したりしていると、単語そのものの発音はもちろんのこと、英語独特の音と音のつながりのパターンがわかってきます。
たとえば、「tell her」という英語は[h]の音が脱落して「teller」のように発音されることがあります。
このような特殊なパターンになる知識のストックが増えていくとリスニング力も向上していきます。そしてそれを完コピできるように練習すれば発音も良くなります。
メリット③ 単語やイディオムが頭に残りやすい
メロディに合わせて歌詞の意味をかみしめて曲を聴くことで単語やイディオムが記憶に残りやすくなります。
結果的に、長期記憶として頭に残り語彙力が上がります。単語帳では何回見ても覚えられないのに音楽のパワーで1回で覚えられることだってあります。
また、単語帳で覚えた単語が歌詞で出てきたりすると、より理解が深まったりもします。
洋楽で英語を学習するデメリット
続いてデメリットは以下の3点です。
- 学習法としては効率が悪い
- 英会話で使われない表現もある
1つ1つ説明していきます。
デメリット① 学習法としては効率が悪い
洋楽で学習する場合の最大のデメリットは、学習効率が悪いことです。
確かに英語を楽しく学習できるという点においては最高のメソッドですが、曲選び、歌詞の分析、単語の意味の確認、発音の確認など1つの曲に対して時間がかかりすぎてしまいます。
そして時間がかかる割には学べる内容がそこまで多くないです。同じ時間を使えば、単語帳ならより多くの単語を覚えられたり、オンライン英会話に費やせたりもするので、学習効率は非常に悪いです。
したがって、メインの学習法ではなく、勉強に飽きてきたときに使える勉強法です。
洋楽学習のみで英語はできるようになりません。単語や文法を勉強するのは当然必要で、飽きてきたときに洋楽学習をに取り入れましょう。
- 洋楽学習のみで英語はできるようになりません
デメリット② 英会話で使われない表現もある
日本語でも同じことが言えますが、歌詞によっては、「こんなこと普段言わないよ」という英語もあるのですべての部分が学習に役に立つわけではありません。
先に述べた効率が悪いという部分にも繋がってきますが、必要な部分だけを選んで覚えたりする必要があります。
学習教材としての洋楽の選び方の3つのコツ
それではここからは洋楽を学習教材にする場合の選び方について説明します。
- 直感的に好きだと思える曲
- 比較的簡単な文構造でわかりやすい
- 癖のないきれいな発音で歌われている
コツ① 直感的に好きだと思える曲
そもそも好きな曲でないと本末転倒です。あくまでもメインの学習法ではなく、机上の勉強に飽きてきたときに行うスパイスとして洋楽学習は効果的なので、聴いて「楽しい、何回でも聴ける」曲を選びましょう!
コツ② 比較的簡単な文構造でわかりやすい
歌詞を見たときに、「単語の意味がわかれば歌詞の意味が理解できる」くらいの簡単な文法が使われている曲がおすすめです。
何回も同じパートを聴いたり歌ったりすることで、その表現を自分のものにすることができます。逆に難しくて使いにくい表現を覚えても会話で使わなければ役に立ちません。
コツ③ 癖のないきれいな発音で歌われている
できれば訛りの強くないきれいな発音で歌われている曲を選びましょう!わかりやすい発音の方がマネをしやすかったり、発声方法の特徴を掴みやすいです。
またスタンダードな発音に慣れている方が、後々さまざまな場面で応用が利くようになります。
洋楽を使ったリスニング学習法5ステップ
洋楽の選び方をお話したので、ここからは実際の学習法についてお話していきます。
- 最初はなんとなく聴くだけでOK
- 歌詞を見ながら聴く
- 歌詞を見て理解できない文法と単語を調べる
- 理解できたら歌詞を見ながら聴く
- マネをして歌ってみる
ステップ① なんとなく聴く
始めは何も意識せず好きな曲を聴きましょう。純粋に「音楽」という文字通り、音を楽しむだけでOKです。
これだけでも、リズムやイントネーションは何となく掴めます。最初からステップ2の歌詞を見ながら聴いても問題ありません。
ステップ② 歌詞を見ながら聴く
続いて歌詞を見ながら聴きます。歌詞を見てもすぐに全部の意味がわからなくても大丈夫です。
ただ、理解できるパートも少なからずあると思います。なんとなくこういう意味の歌詞なのかなーとぼんやり把握する程度でOKです。
ステップ③ 歌詞を見て理解できない文法と単語を調べる
ここからじっくり歌詞の意味を理解していきます。
歌詞のなかでわからない文法や単語があれば調べて、完全に理解できるようにしましょう。完璧に理解し、歌を聴いた瞬間に意味がわかるような状態にしておきます。これは英語を英語のまま理解する英語脳を育てることにもつながります。
余裕があればすべての歌詞を理解できるようにしておくのがいいですが、全ての歌詞にしていると時間がかかりすぎてしまいます。
サビの部分だけにするなど自分に都合のいいように学習法をアレンジしてみてください。
あくまでも音楽は楽しむものです!
ステップ④ 理解できたら歌詞を見ながら聴く
歌詞を理解できたら、歌詞を見ながら何回も聴いてみましょう。何回も聴くことで理解できた部分が頭に刷り込まれていき、理解が深まります。
また、発音の仕方にも注目して聴くことでリスニング力、発音上達につながります。
ステップ⑤ マネをして歌ってみる
ここまでで何度も同じ曲の同じ部分を聴いていると思います。歌手の歌っている発音をマネしながら歌ってみてください。
1つ1つの単語の発音はもちろん、音と音のつながりにも意識して歌うことで発音向上が期待できます。また、発音できるようになればリスニング力も向上します。
まとめ:洋楽での英語学習はルーティン学習に飽きてきたときのスパイスとして
いかがでしたでしょうか。今回は洋楽を使った英語学習法についてお話しました。
洋楽のみ聴いていれば英語が聞き取れるようになったり、話せるようになることはありません。
しかし、普段の英語学習に変化を加えるスパイスとしては効果的で、「楽しみながら学ぶ」という言語学習の醍醐味を体感できます。
そして上手く活用すれば、語彙力・リスニング力・発音にいい影響を与えてくれます。
単調な勉強に飽きてきたらぜひ洋楽を聴いて楽しみながら英語を勉強してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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